2010年8月7日(土)開催
2010年度基礎講座(前期)報告
ホームページをご覧のみなさまはじめまして。今年度より中材業務及び滅菌技法研究会役員を勤めさせていただきます京都桂病院の中村です。当研究会にいつもご支援、ご協力いただきましてありがとうございます。
2010年度基礎講座(前期)は、会員204名および展示メーカー7社と多くの方々にご参加していただき盛会に終了することが出来ました。ありがとうございました。
2010年度基礎講座(前期)のプログラムは、
1.「中材業務に必要な感染管理」・・・
大阪府立泉州救命センター
感染管理認定看護師大野博美氏
疾病の伝播について感染成立の輪を使って分かりやすく説明していただいたり、疾病予防や院内感染・交差感染予防に重要な標準予防策、手指衛生についてのお話をしていただきました。
2.「除染準備」・・・
中材業務及び滅菌技法研究会 会長土井英史氏
土井会長には単回使用器材の再使用について、マニュアルの必要性やセーフティーマネジメントの重要性、実務とコストの考え方についてご説明いただきました。
現場では、まだまだ医療慣習が残っている施設もあると思いますが、その医療慣習(対策)を科学的根拠に基づいて見直し、変更する事が経費節減へと繋がる第1歩だと感じました。
(以上ここまでが午前のプログラムです。)
写真 展示風景
参加者とメーカーの方々とがコミュニケーションがとれる絶好の場ですね
午前のプログラム終了後は、昼食&医療機器展示の時間でした。今回は7社の展示・広告メーカーの方々にご協力いただきまして、本当にありがとうございました。
(ここからは午後のプログラムになります。)
3.「洗浄の基礎(手による洗浄、洗剤の知識)」
中材業務及び滅菌技法研究会 会長土井英史氏
お昼からは、再び土井会長に洗浄の基礎についてお話しいただきました。その中で、貸し出し器械は前回使用した病院の洗浄の質が確認できないので、再洗浄が必要だと言われていました。しかし実際には、特殊な貸し出し器械などの場合に手術当日ギリギリの時間に持ち込まれ、手術開始時間の関係上、再洗浄をすることなく直ちに滅菌し手術に使用している、といったことが当たり前のように起きているのではないでしょうか? これを機に、貸し出し器械の再洗浄と手術時間について、医師を含めスタッフ内でしっかり話し合いを持つことが大切だと感じました。
4.「洗浄(ウォッシャーディスインフェクター、超音波
洗浄)」について
大阪市立大学医学部附属病院 一ノ瀬光海氏
お昼からの2番手は大阪市立大学医学部附属病院の 一ノ瀬さんからウォッシャーディスインフェクター(以後WD)についてお話いただきました。
当院もようやくWDが導入され、このタイミングで一ノ瀬さんからWDについて詳しくお話を聴けたのでとても参考になりました。
5.「器械・器具のメンテナンス」
中材業務及び滅菌技法研究会 会長土井英史氏
最後は、三たび登場の土井会長です。三度目ながら疲れも見せず、楽しくお話しいただきました。(会場の方も笑いの渦!!)
内容は、器械・器具のメンテナンスについてです。当院もまだまだ滅菌前のメンテナンスは十分ではなく、使用⇒洗浄⇒器材のセットアップという状況になっています。
現場ではどうしても、器材のセットアップと滅菌、洗浄後の器材の片付けなどをいかに早く行うかがメンテナンスよりも優先されているように思います。
土井会長のお話を聴き、改めてメンテナンスの重要性を確認できました。今後は、忙しい中でも十分なメンテナンスを行う方法を考えていく必要性を感じました。
終了後は、参加された会員のみなさま一人一人に修了書が授与されました。
本日5つの演題についてお話いただいたことを簡単にですがレポートさせていただきました。
どの演題も非常に興味深いお話で、参加された会員の皆様にも満足していただけたのではないかと思います。
次回2010年度基礎講座(後期)は12月11日(土)開催です。盛りだくさんの内容を企画しておりますので、皆様お誘い合わせのうえ、どうぞお越しください。
ありがとうございました。
最後は土井会長に決めポーズでしめてもらいました。